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No.4「おうちワークがくれたもの」

おうちワークがくれたもの

ままこぶた

「おなかいたいよぉ、ようちえんおやすみしたいよぉ」
と、幼稚園年中の娘が言う。
かつて公務員として働いていた頃の私なら、こう言うだろう。
「えっ?!お腹痛いの?え〜でも、熱はないしなぁ、う〜んでもなぁ、お母さんもお仕事あるしなぁ、ごめん!幼稚園に行って!」と。

 

娘の気持ちに気付いてあげる余裕も時間もなく、園まで娘を送り届けていたことだろう。

 

しかし、今の私は以前の私とは少し違う。
娘が、「おなかがいたい、ようちえんにいきたくない」と、言ったなら、
「どうしたの?お腹が痛いんやねぇ。そうかそうか、お腹痛いよね。どうしてお腹がいたいかとかわかる?」
と、まずは娘の目の前に座り込み、娘の目をしっかりと見て聞くだろう。

 

娘が本当は、お腹が痛いのではなくて、私と一緒にいたいということは、すでに知っている。
だからこそ、かつての私のように、頭ごなしに子どものことをスルーするのではなく、子どもの心の声をしっかりと聴くのだ。

 

すると、娘は、
「うん、おなかいたいんだけど、いたくない。おかあさんといっしょにいたいな」
と、本心を話してくれる。
娘のことをぎゅーっと抱きしめて、
「お母さんと一緒にいたいんだねぇ、そうかそうか。お母さんも一緒にいたいけど、今日はおうちでお仕事があるから、ゆきちゃんが幼稚園から帰ってきたら、たくさん遊ぼうね」
と、丁寧に娘に伝える。

 

すると、娘は、
「おうちでおしごとなのね。わかったよ、かえったら、こうえんいこうね」
と言い、朝の支度に取り掛かってくれるのだ。

 

私はずいぶん前に公務員を退職した。夫の転勤について行くためだ。
当時まだ娘は生まれておらず、娘の5歳上の兄が幼い頃のことである。

5年程専業主婦をした頃、第二子である娘の幼稚園入園を機に、また働きたいと思うようになった。

 

でも、もう過去と同じようなことは、したくなかった。
お腹が痛いと訴える保育園児の息子に対して、
「ごめん!保育園行って!」
と、突っぱねていたあの頃の私。
息子だけでなく、娘にまで同じ思いをさせたくなかった。

 

そこで、私は、『おうちワーク』を選んだ。
私が選んだおうちワークは、高校生の小論文の添削・小学生の作文の添削・中高生の模試の採点などの業務委託添削業だ。
元々、学ぶことが好きで、過去には小論文で大学に合格した経緯や、家庭教師の経験もあった。そして、【完全在宅】というのが、何よりも良かった。自分にピッタリの仕事と巡り会えた気がした。

 

学生さんの模試の周期に合わせることが多いので、仕事にも時期的なバラツキはある。それでも、自分の予定、子どもの予定に合わせて仕事の量を選べることがとても大きい。
私は夏休みや冬休みなど、長期の休みには子どもとじっくりと過ごしたいと思っている。息子と娘と長期休暇を使い、さまざまな場所に出掛けたり、遊んだりしたい。それを叶えてくれるのも、おうちワークならではだ。

 

そのかわり、頑張れる時期はできるだけ量をこなしている。
小論文や作文、模試を通して、学生さんの考え方や回答を見ることも、とても楽しく学びになる。

 

好きなときに好きなだけ働けるこの環境が、私はとても気に入っている。

 

おうちワークは、子どもの
「おやすみしたいよぉ」
に、≪真正面から向き合うための時間と気持ちの余裕≫を、私にくれた。

 

これからも私は、子どもたちも、おうちワークも大切にして日々を送っていきたい。

 

 

 

 

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