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No.7「些細な幸せを感じさせてくれた“おうちワーク”」

些細な幸せを感じさせてくれた“おうちワーク”

泉 カンナ

“仕事”と言うには、まだまだおこがましい現状ではありますが、私はおうちワークをしています。仕事内容は文章作成です。月1本ほど書く美容に関する体験談。単発による記事では、様々なジャンルがあります。例えば、1日遊べる近隣の施設や公園の紹介文。それは、実際に遊びにゆき写真撮影も含めたレポート形式で提出。エステの施術内容の紹介では、資料を頂き、ブログ形式で話しかけるような文で提出。文章作成といっても、いろいろな要望があり、それにそって言葉を選んだり、語尾の終わり方、改行の仕方なども様々です。その要望に応えられたときは、“やったー!”と、自然と嬉しさがこみ上げ、達成感があります。
今まで知らなかった事や、触れたことのない分野など、私自身の勉強にもなります。あるキーワードをもとに情報を集め、分かりやすく説明。まるで学生時代のレポート提出のようで、新鮮な気持ちで楽しみながら取り組んでいます。

 

現在はおうちワークをしている私ですが、子供が幼稚園に入った頃は、一度は外に働きに出ようと試みた時期もありました。それは周りのママ友さん達が、どんどん外へ働きだしたからです。さらに働きだしたママ友さんに、「家にいてもお金がうまれないし、暇でしょ。」とも言われたこともショックでした。今思えば、自分だけが取り残された感覚に陥り、焦りを感じていたのだと思います。とにかく私も外へ働きに出ようと思った時期でした。

 

でも私は、とても不器用な人間です。周りのママ友さんみたいに、仕事と育児や家事の両立がうまくできませんでした。
外で働くのは、時間に制限がうまれ、時間に融通がききません。外で働くと、当たり前ですが家事をこなす時間が減少。時間ばかりに追われ、家事も育児も仕事も全てが中途半場な状態となりました。“もっと美味しいご飯を作りたい”、“掃除も洗濯もしたい” “もっと子供と触れ合いたい”と、気持だけが焦りイライラしてゆくばかりでした。最終的には、なんで仕事をしているのかが分からなくなり、楽しみも笑顔も減るばかりでした。しかも、仕事がこなせていないのに…子供の行事参加のために休みを取るのも、申し訳なく感じました。そんな余裕のなさが家庭内の雰囲気を悪くもさせました。そんな自分が嫌になり、自分自身が不完全燃焼となって、外で働くことをやめました。

 

そこで、なにげなく始めた自宅で出来るおうちワーク。文章作成のお仕事です。もともと文章を書くのは好きで、文字数が少なく、単発で始められるものからスタート。すると定期的な仕事にも巡り会い、今に至っています。

 

おうちワークをして一番良かったことは、時間と空間が自由なことです。だから、私にとって譲れない“やりたいこと”がスムーズにできました。仕事場が家になるので、出勤や帰宅する移動時間も削れます。時間にゆとりがうまれ、子供とすごす時間にも満足できました。朝、家族が出掛けるのを笑顔で見送れ、子供達が帰ってくるのも出迎えられます。子供とのおやつの時間や会話、宿題をみたり、勉強も教えることもできました。学校の行事も気兼ねなく参加できました。そんな些細なことですが、私にとっては譲れない“やりたいこと”でした。

 

文章作成というおうちワークは、相手があるわけではないので自分のペースで仕事もこなせ、仕事配分も自分で調整できます。しかも家で行っているため、いつでも家事ができるのも私にとっては大きなメリットでした。いわば1日を、仕事と家事のサンドウィッチで過ごせるのです。掃除に洗濯、夕食の準備もおうちワークの作業の合間に出来るのです。しかもそれが文章作成の息抜きにもなり、楽しく家事が出来るのも救いです。例えば、外に干していた洗濯物も、雨が降ったらすぐに取り込めます。部屋の掃除や整理整頓も、おうちワークの気分転換となります。疲れたらストレッチもできますし、瞑想もでき、ゴロンと寝ころがることもできるのです。時間と空間が自由であることは、私には有意義なことでした。

 

また、私にとって家庭の場であり、仕事の場でもある家。その空間を常に居心地の良い場所にしようと努めることもできます。私は緑の多い自然が好きなので、常に換気も行い、鳥の声や風の音も感じながら仕事ができます。アロマで香りを楽しみながら作業もでき、掃除もしつつ、空気のいい場所ですごせ、観葉植物もすくすく育ってくれます。私にとって、好きなものに囲まれた快適空間で仕事ができるのは、ストレスフリーです。子供達も「家っていいね。ホッとする。」と言ってくれるので、私にとってはかなりの誉め言葉として受け取っています。

 

さらにおうちワークに慣れてくると、自分の為に使う時間も確保できます。自分を大切にする時間や、楽しむ時間です。友達とのランチや自分の習い事、趣味への時間もできます。健康や体力づくりも考え、ヨガや太極拳、バドミントン。週に3つも体を動かせる時間の確保や、夕食もできるだけ手作りで用意ができます。子供達の夕食を食べる姿を想像しながら出来る夕食準備。とても贅沢な時間だと思っています。もちろんそれも体験談として、おうちワークの文章作成の題材としても役立てています。どんな些細なことも無駄なく仕事に活用できるので、自分の中で満足しています。

 

他にも、栄養バランスを考えた料理をしたくて、通信ではありますが食育に関する資格を取得したり、腸活の講義をうけ、そこから麹を活用した調味料づくりにもチャレンジ。おうちワークならでわの、時間にゆとりがあるから始められたことでもあります。その経験も文章作成の題材に生かします。おうちワークを続けてゆくため、様々なことにアンテナを張り、知識量や経験を増やすことで、自然と仕事に対するモチベーションを上げているような気がします。色々なことに興味を持って行動することができ、この年になっても学ぶことが楽しいのです。

最後に、文章作成というおうちワークに携わって一番うれしかったことは、やはり自分が記した文章が多くの人の目に触れられた時です。ランキングで上位になった時やピックアップされた時は、素直に嬉しいです。自分の文章や記事内容が、少しでも人の役に立っているような感覚になり、とても誇らしく思える瞬間です。かなり自己満足な想いだとは分かっていますが、大人になってから評価されることが少なくなった私。ですから、大袈裟なぐらい前向きにとらえて、今後のおうちワークへの励みにしています。

 

まだまだお小遣い稼ぎのような収入で、仕事とは言い難い状態です。でも、私にとっておうちワークは、きっかけのような種まきです。いつか大きな仕事へ繋がったらいいなぁ…と思える第一歩。学びの時間でもあります。それに収入だけに着目していなく、毎日を楽しみながら、自分らしく出来るおうちワークは、私の心の安定にもなっています。当たり前すぎる小さなことも、幸せと感じさせてくれたおうちワークに、私は感謝しています

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